【シリア情勢】 プーチン露大統領の米ニューヨーク・タイムズの寄稿記事の陰に、あるPR会社の存在

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プーチン露大統領が11日、米ニューヨーク・タイムズ紙へ寄稿した記事「A Plea for Caution From Russia(ロシアより慎重行動を求む)」は世界中で大きな反響を呼びました。

アメリカでは「2008年に国連安保理決議なしでグルジアへ侵攻したくせに、おまえが言うな!」的な反論が噴出しているものの、シリア情勢の政治的解決の道を広げたことは確かです。

オバマ米大統領がその前日、テレビ演説でシリアの化学兵器を国際管理下に置くとのロシア案を評価しつつも、軍事的な圧力を継続する考えを示したことに対するアンサーとして絶妙な時期と場所を選んだように感じます。

このプーチン大統領の寄稿記事を演出したのが、なんとPR会社のKetchumです。

ロシアもアメリカもKetchumのクライアント

Ketchumは世界有数のオムニコムグループのPR会社。南北アメリカ、ヨーロッパ、アジアに20以上の拠点を設け、フェデックス、デルタ航空、コダック、メイシーズ、フィリップス、IBMなどなど世界有数の企業がクライアントリストに名を連ねます。さらに、アメリカ合衆国連邦政府も大口の顧客で合計1億ドル(約100億円)以上の契約を締結しているという情報も。ロシアとアメリカの両政府のPRを引き受けちゃったら、確実に利益相反するような気がしますが。。。

Ketchumはプーチン露大統領の寄稿記事に関して、もちろんノーコメントを貫いていますが、米ニューヨーク・タイムズ紙のスポークスマンEileen Murphy氏がBuzzFeedのメール取材に対し、PR会社 (Ketchum) の関与を認めたそうです。

ただ、Ketchumのある社員は、おしゃべりなようで。それを匂わせるツイートを繰り返していました。自己顕示欲が抑えられなかったんですね。

素晴らしい週だ。ガスプロム (#client) の成果と戦略的な中国政策。大きな内部プロジェクト。#holidayへのカウントダウンが始まった。トロリーはどこ? 本日200万人のシリア難民「#Syria今世紀最大の惨劇」HC Gutteres。至急拡散して下さい。http://t.co/M5zy5x2D8n #client

プロパブリカは昨年、司法省に公式に記録されている文書を使用し、KetchumがどれだけCNBCやハフィントンポストなどの様々なニュース媒体において “外見上は独立した専門家” の署名でプーチンびいきの寄稿記事を掲載しているか報じています。

オピニオンリーダーと良好な関係を構築するのはオーソドックスなPR手法で、日本でも定番中の定番です。ただ、これが国家の問題になると異次元プロジェクトに感じますね。

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