アメリカ版元気が出る!すごい会社制度5選

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日経ビジネス8月1日号は、編集長が自負するとおり永久保存版です。「元気が出る!すごい制度100」の特集には、日本企業が活力を取り戻すヒントが並んでいます。日本人ビジネスマンは必読です。

今回は、日経ビジネスに対抗して、アメリカ版「元気が出る!すごい会社制度」を紹介します。

1. 有給エクササイズ

1992年設立のクリフ・バーは、その名の通り山登りのお供に最適な機能性シリアルバーが人気の会社。自然に囲まれたオフィスには、社用自転車が並び、ヨガルームやダンススタジオ、シャワールーム、ロッカールームを兼ね揃えたフィットネスセンターを完備しています。ロッククライムやヨガ、ブートキャンプなど全33種類のエクササイズや、5人のトレーナーや栄養士のカウンセリングを無料で受けられます。ここまでなら、よくある話だが、クリフ・バーの福利厚生はその一歩先を行っています。

フィットネスセンターの利用時間が、1週間に2.5時間、なんと1ヵ月換算で10時間まで有給です。もし遊休施設を抱えているくらいなら、社員がその施設を利用する時間を有給にしてはいかがでしょうか?それが嫌なら、さっさと売っちゃいましょう。

2. 年々色濃くサイズダウンするTシャツ

大学院生3人がスタートアップしたスイートグリーンは、サラダやフローズンヨーグルトが“売り”のレストラン。スイートグリーンは、アメリカのベンチャー企業には珍しく年功序列です。誰か古株なのかは、Tシャツの色を見れば一目瞭然。スイートグリーンは、長く勤まれば勤めるほど、だんだん濃い緑色のTシャツを社員へ支給します。

さらに、社員は、自慢のサラダを無料で食べ放題とあって、Tシャツの色が毎年濃くなるだけでなく、サイズもダウンする人が続出しています。

3. 降雪60cm超でオフィスはクローズ

1977年に設立されたスノーボードのリーディングカンパニーのバートンは、スノーボーダーにとって天国のような職場だろう。

社員割引で自社のスノーボードギアを購入できるだけでなく、全社員にスキー場のシーズンパスが支給されます。さらに、降雪量が60.96cm(2フィート)以上の日には、社員がスノーボードへ行くためにオフィスをクローズしてしまいます。

4. ひとり1万ドルの机と椅子

シリコンバレーのソフトウェアベンチャーのアサナは、座って働くことの多いエンジニアに優しい会社です。

mixiが、今年4月の移転を機に、エンジニアの机と椅子を岡村製作所のクルーズ&アトラス(価格コムで約40万円)へ一新して話題になりましたが、アサナは社員の机と椅子に1万ドル(約76万円)に投資しています。

1万ドルの主な使い道は、気分や体調にもって立ったり座ったりできる机と椅子です。実は、1日6時間以上座る人は、3時間未満の人より、女性で40%、男性で20%も死亡率が高いという調査結果があるそうです。

5. 金の牛のトロフィー

社員からアイデアを募っても、大半の社員が無反応という会社も多いことでしょう。起案動物園運営ゲーム「ZooWorld2」が人気のRockYouは、6週間に1回開催しているYouRock Awardで社員が起案したアイデアを称えています。

YouRock Awardの対象は、日常業務の改善からゲームのちょっとしたアイデアまでOK。アワードにノミネートされた社員には、金の牛のトロフィーと副賞が贈られます。副賞はまさに何でもアリで、社員が、現金、有給休暇、iPadなど自由に選べます。

日本でも、岐阜県に本社がある未来企業(名証2部)が、780名の社員から年間1万4,000件のアイデアを集めています。 社員一人当たり年間約18件。

仕組みは至ってシンプル。アイデア1件につき500円を支給しています。1万4,000件のアイデアと、社員が知恵を絞る機会が同じ数だけ得られることを考えると、年間700万円のコストはリーズナブルな気がします。

閉塞感と抵抗勢力を吹っ飛ばず

個人的には、私もブーツとバインを愛用しているバートンの「3. 降雪60cm超でオフィスはクローズ」が好きです。スノーボードジャンキーを除いて勤まらない、わかりやすい制度です。

1990年代の業績低迷時に、厳しいリストラとともに成果主義が日本企業へ瞬く間に普及しました。成果主義によって、日本企業が活力を取り戻したとは言いがたく、日本経済は回復の糸口さえ見当たらないような閉塞感を感じます。企業の中に漂う閉塞感を打ち破る最良策は業績と報酬の向上ですが、会社の新たな制度導入も閉塞感に一石を投じることでしょう。

日経ビジネス8月1日号やこの記事で紹介した魅力的な会社制度であっても、その導入には「抵抗勢力」が生まれるのが世の常です。抵抗勢力は、どこの部署の仕事か、誰の仕事かにこだわる「セクショナリズム社員」や、問題点の指摘やできない理由の説明は抜群だけど、何ら解決策を提言しない「言い訳だけ社員」など、枚挙にいとまがありません。しかし、社員の働き方、マインド、ライフスタイルなど、社員としての在り方を示すような新たな制度が流行れば、企業の変革に立ちふさがる抵抗勢力を閉塞感とともに吹っ飛ばすパワーがあると思います。

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