スターバックスの事例で考える、東北地方産を選んで買うキャンペーン

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東日本巨大地震から2週間以上が経過。米コカ・コーラが震災の復興支援として総額3,100万米ドル(25億円)を拠出すると先週発表して、拠出額の大きさから話題になりました。

当社が運営するPR TIMESでは、東日本巨大地震に関連するプレスリリース配信と提携メディアへの掲載を、無期限で無償提供させて頂いていることもあり、被災地への義援金のプレスリリースが多く掲載されています。

これらのプレスリリースに目を通すと、大企業からスタートアップベンチャーまで幅広い企業が、震災直後から被害救済や復興支援に取り組んでいることがわかります。

スターバックスのスマトラ沖地震への貢献活動

企業の利益剰余金から義援金の拠出は意義のあることですし、被災地域経済の復興には巨額な一時的な資金は必要不可欠です。ただし、人々がその地域で働き、暮らしを取り戻すには、もう一歩踏み込んだ関わり方が求められます。そこで、記憶に新しい2004年に発生したスマトラ島沖地震後に、スターバックス コーヒー ジャパン(以下、スターバックス)が行った復興支援を紹介します。

copyright Flickr:246-You

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インドネシアは、コーヒー豆の原産国としても有名です。世界第3位のコーヒー豆の産地で、シェアは9.6%に達します。そこで、スターバックスは、スマトラ沖地震の被災地域であるインドネシア産コーヒー豆の売上金額10%を義援金として寄付するキャンペーンを実施しました。

震災直後の2005年だけでなく、日本人にとって過去の事件になった2009年にも行っています。インドネシア産のコーヒーを優先的に購入する理由を生活者へ与えることで、結果的にインドネシアでコーヒーの仕事を増やすことにつながります。

当時のCEO岩田松雄氏は、

「日ごろからお世話になっているコーヒー生産地の方々のためにできることは何だろうかと、日々パートナー(従業員)と考えています。ささやかではありますが、復興に役立てていただきたいと思います。」
とコメントしています。

被災地域を襲う二次被害

福島県産の原乳に始まり、東京の水道水でも放射性物質が検出され、私がいる東京では極端な買い溜めと不買が激しく交錯しています。ミネラルウォーターがスーパーの棚から消える一方で、東北と北関東地方の農・水産物は中央卸売市場で大幅な値崩れ(茨城県行方市のミズナが震災前1束70~80円だったのが1束1円)を起こしています。消費者が、福島第1原子力発電所の周辺広域で生産された農・水産物を激しく拒絶している結果と言えます。

国際消費者機構に言われるまでもなく、消費者は「選ぶ権利」を自覚しています。東北地方産を敬遠するのも自由でしょう。しかし、東北地方で生産された製品・サービスが売れなければ、被災地域の復興は遠のくばかりです。

さらに、被災地域には、いまだ操業停止が続く工場が数多くあります。海外の自動車メーカーまで生産停止に追い込まれることからも、この地域の工場が世界的に活躍していたと言えます。ただし、今後、サプライチェーンの断絶を修復させるために、他工場への代替は避けられないばかりか、国境を越えて移動できる企業は生産拠点のグローバル化を加速する可能性が高いと考えます。

「東北地方産を買おう!」キャンペーン

被災地域の工場再開のニュースを徐々に見かけるようになりました。そこで、被災から復旧した製造された製品を消費者が選んで買うキャンペーンをぜひ行って欲しいと思います。

例えば、スターバックスのスマトラ沖地震の例のように、被災地域の工場で製造された製品を明示して、当該製品の売上金額数%を義援金として寄付するといったキャンペーンが考えられます。被災地域で製造された製品が売れ、仕事が増えれば、経済的な復興につながります。

東日本巨大地震でも、米マイクロソフトのBingの募金が一部で批判されました。

このようなキャンペーンは、災害や悲劇、そして善意に乗じて売上を伸ばそうとする行為だと一部で批判されるリスクが想定されますが、売上の伸びに相当する利益分(以上)を寄付として設定することで、批判は回避できると考えます。

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